出張一気読み(10)太陽の炎

J.A.エフィンジャーのマリードものの続編。パパの権力の一端を得て、前回よりすこしパパのライバル、アブー・アーディルが加わり、二人の老人たちの策謀に翻弄されるマリード。事件を解決することで、運命をこの手にすこしは取り戻したかに見えましたが、それでもやはりそれはパパの手の平の上、自分の思いどおりにならない運命から逃れられていないことををあらためて思い知らされることとなります。と書くとストーリーは暗いはずですが、決してそうは見えず、軽快にブーダイン闊歩していくその姿はマリードの人徳のなせる技でしょうか。ブーダインを含むサイバーパンク的世界観が前回よりすこしづつ垣間見えてきてSF好きには逸品です。