出張一気読み(16)「影との戦い」

ゲド戦記 1 影との戦い (ソフトカバー版)アーシュラ・K・ル=グウィン著「影との戦い」。若き魔法使いの葛藤と成長を描く物語、と書くと児童小説めいているが、中身は社会小説?かな。アースシーという世界を通して、現実社会のひずみを垣間見せる。などと書くと難しそうだがお話としては冒険小説としてしっかり完成されているので、気にせず読んでも楽しめる。個人的には物語背景にすすけ見える現実社会のアナロジーとそれらへの批判めいた香りが漂うあたりはちょっと苦手。