出張一気読み(17)「メルニボネの皇子」
マイクル・ムアコック著「メルニボネの皇子」。言わずとしれた欧米(アンチ)ヒロイックファンタジーの巨頭。さまざまなクリエータが影響を受けたであろう名作です。学生の時に買った文庫が出てきたので、何回目になるかわからない再読ですが、やっぱ薄いけど内容が濃いわ。出張移動中にすぐに読んでしまうかと思ったけど、けっこう保ちます。内容はエルリックの人生に最後まで影を落とす、イイルクーンとの確執、サイモリルとの愛、魔剣との邂逅などのエピソードなどがてんこ盛り。ある意味ストレートな冒険活劇ですが、要所要所でエルリックのペシミスティックな感情がいい味だしてます。いやあ当時はかなりはまりました。手持ちの本は昔の装丁なので上図の新装版の表紙よりあっさり目ですが、天野さんのすばらしい表紙と挿絵(新装版にはないようで)は当時から評判でした。ただ井辻さんには悪いけどアリオッホはないぞアリオッホは。