ミステリ

出張一気読み(22)「奇面館の殺人」

Mohmongar
綾辻行人の「奇面館の殺人」。とあることで出張先で時間待ちが生じたので本屋で暇つぶしの本を漁ったら文庫新刊で出てたので迷わず購入。とある富豪にある共通点から招待された客たちが雪の山荘に閉じ込められ、奇妙な仮面をかぶらされつつ怪しげな殺人事件に巻き込まれる・・・ベタベタな推理小説的シチュエーションで繰り広げられる推理ドラマが、綾辻らしく幻想的かつ論理的に進んでいきます。最後に思いもよらない叙述トリックが・・・いわゆる新本格派のひさしぶりの館シリーズ第9弾。話としてはすごく面白いのですが、上下巻にしてはちょっと密度薄く感じる。館シリーズのトリックの源であり、幻想的世界観のバックグランドたる建築家 中村清司の呪いも今回いまいち影が薄かったです。第10弾まであと1作!で焦ったのか?とはいえ私にはあの叙述トリックは最後まで気づきませんでした・・・

出張一気読み(19)「闇の喇叭」

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有栖川有栖の「闇の喇叭」。いつもの火村教授シリーズとは違ってWW2戦後南北分断された日本というifワールドで、探偵業が違法化された社会で、当局の網を掻い潜りながら、謎を解いていくという異色ミステリ。個人的に有栖川有栖といえば読みやすいタッチのイメージだったんですが、最初にこの本を読んだときは、ifワールド説明のためかあふれる架空設定のインフォダンプで「あれミステリじゃなくて、架空戦記物だっけ?」とちょっと読むのに間をあけてしまいました。まあ読み進めていくうちにいつもの有栖川ワールドなんですが、最初はちょっと戸惑うかもしれません。

出張一気読み(13)背の眼

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道尾秀介「背の眼」、心霊現象を求めつつ心霊能力のない探偵が、その心霊能力から事件に巻き込まれるワトソン役が持ち込んだ事件から、能力者的助手と怪奇的シチュエーションの中、真犯人は探し当てるというもの。ストリーはホラー雰囲気が主でワタシ好みなんですが、ミステリー要素が今回「え、その人でええんかい」とちょっと個人的には不満です、でも良質のミステリー&ホラーです。

出張一気読み(12)十角館の殺人

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綾辻行人の「十角館の殺人」。これも以前読んだが再読モノ。推理小説として王道の嵐の山荘もので、初読では最後の最後まで犯人がわからなかった覚えあり。ネタがばれるとちょっと叙述?トリック的にも思えるが、一読の価値あり。初期の作品のため、まだ中村青司をめぐる幻想的背景が確立していないが、それを抜きにしても綾辻らしい逸品である。

出張一気読み(11)すべてがFになる

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森博嗣の「すべてがFになる」。人間を逸脱した人が人間を逸脱した動機によって世間から逸脱した事件を起こす。それは世間の枠内で読み取れることはできず、ただ事実を解き明かしていく、というか羅列していくミステリです。最近の作はケレン味なのか計算なのかさらに説明をしないことで背後の余韻を残す傾向ですが、このころの作品はまだちゃんと犀川教授が解説してくれますのでひと安心(笑)。それにしてもチートすぎる犯人だ。

出張一気読み(9)マレー鉄道の謎

Mohmongar
また出張移動中で読みつぶし。駅の売店で購入。有栖川はたまに読むので、前に読んだ気もするが読んでみると覚えているようで覚えていない。それよりこのトリックどこかで最近見た気がするんだけどなぁ…。